植生指数の算出


ここでは植生指数(NDVI)の算出を行います。

植生指数の算出には本来

band4−band3
――――――――――
band4+band3

という式を使って算出するのですが、 ”ERDAS IMAGINE”上では
”band3”(可視光の赤)と ”band4”(近赤外)と
次のような計算式を使って植生指数の算出を行います。


band4−band3
            ―――――――――  (×100+100)
band4+band3

 

Q. 上記の式でなぜ”×100”と”+100”
  をするのか?
A.NDVIの値は  ”(−1 <= NDVI <= 1)”   であるが
   ERDAS上で認識できる値は  ”(0 <= Filepixcel <= 255)”
   であるため  ”(NDVI×100)+100”  という線形変換を行って
   ERDAS上で認識できる値にするためです。
Q. なぜ、”band3”と”band4”なのか? A.植物は近赤外と可視域の赤を強く反射するためです。

 

それではこれを実際”ERDAS IMAGINE” 上で行っていきましょう



modeler        まずはERDASのタスクバーにある”modeler” をクリックします。
<――
       そこで表示された” Spatial model maker”の中から
       ”Model maker”をクリックします。

hammer           なにも表示されていないビューアが表示されるので、そのビューアの
<――      タスクバーにある”カナヅチ”のようなものをクリックします。


 


modelmaker Tool するとビューアの右側にこのような
ツールボックスが表示されるので


<――  ”ラスタツール”





<――  ”関数ツール”

<――  ”接続ツール”

<――  ”これを最初にクリックしておく”

 


 上記のような3つのモデルを使って左図の
 ビューアのような図を作成します。
 各モデルを選択する前に青いまる印
 囲まれた”鍵”のようなアイコンをクリックして
 おくと作成する時に楽になります。

 ちなみにこのビューアに表示されているものは
 すでにファイルが入っている状態ですので
 形だけ同じように作成してください。

 では、各項目の説明に行きましょう。

1段目のラスタオブジェクト
2段目の関数オブジェクト
3段目のラスタオブジェクト
4段目の関数オブジェクト
5段目のラスタオブジェクト
6段目の関数オブジェクト
最後のラスタオブジェクト
仕上げと表示

 

 

 

 

 

 

 

 



それでは作成した各項目の説明に移りたいと思います。


1段目のラスタオブジェクト  


まずはじめに、1番上に作成したラスタオブジェクト
をダブルクリックします。

するとダイアログボックスが表示されるので、”File Name”の
ところで、先程切り出しで作成した”non−band6”
ファイルを入れます。

あとは”OK”をクリックしてここは終了です。

 

 

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2段目の関数オブジェクト  次に2つに分岐した左側の関数オブジェクトを
 ダブルクリックします。

  ここでは、左図の左上に表示されている
  各バンドから”バンド(4)” ”+”  ”バンド(3)”
  の順に選択し”OK”をクリックします。

  次に右側の関数オブジェクトですが
 そこも全く同じ手順で作成していきます。
  そこでは、左図の下側に表示した内容の
 示す通り、”+””−”に変えます。

 これで2つの関数オブジェクトは終了です。

<―― 左側の関数オブジェクトの中の内容


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3段目のラスタオブジェクト

 

次にその下にあるラスタオブジェクトです。
ここでは2段目の関数オブジェクトの結果を一時的に
保存しておく場所になります。

ここでの作業は左右両方共のラスタオブジェクトで同じ操作を
行いますのでサクサク進みましょう。

ここではダブルクリックして表示されたダイアログボックスの
下側にある”Temporary Raster Only”を チェックして
”OK”をクリックしてここは終了です。

 

 

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4段目の関数オブジェクト

次に、2つに分岐したものがまた1つに
戻ってきたところにある関数オブジェクトに
ついてです。

ここでは特別な関数を用いて計算式の
分数の部分の計算を行います。

まず、左図の右側にある”Functions”
中から”conditional”を選択し
”EITHER...IF...”を選択します。


そして左図の下側にあるように計算式を
書き換えてください。

*上の式でスペースがあるのかどうかわかりにくいと思うのでここできちんと書いておきます。
 ちなみに”n4”と”n5”の次にあるアンダーバー以外がスペースです。(わかりにくかったらすいません)

” EITHER_0【ゼロ】_IF($n4_memory_==_0.0)_OR_ $n5_memory/$n4_memory_OTHERWISE ”

式をこのように書き換えたら、”OK”をクリックしてここの作業は終了です。

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ここでは5段目の関数オブジェクト(分数の計算)の結果を一時的に保存しておく場所になります。

ここでの作業は3段目のラスタオブジェクトのところで行った作業と全く同じで
ダイアログボックスの下側にある”Temporary Raster Only” にチェックして終了です。

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6段目の関数オブジェクト


ここは計算式の分数の後の”×100””+100” の部分を
計算を行っていきます。

ここではダイアログボックスの左上にある”$n7_memory”
左図の真中にある”(” ”)” ”*” ”+”等を使って
下側ような式を作成します。

 

 

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最後のラスタオブジェクト


では最後のラスタオブジェクトについてです。

ここでは今まで行ってきたものをまとめ、結果を出力する
ところになります。

ここでの作業は出力するファイルの保存場所と名前を決めて
”OK”をクリックして終了です。


*ちなみに作成したファイルは種類ごとに別のフォルダに
  (ここで作成したものならimage内等...)保存しておくと
  あとで探す際に楽だと思います。

 

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紅い稲妻

           出力するファイル名を決定したら、あとはこれを実行します。
<――       実行するにはまずビューアのタスクバーにある ”紅い稲妻”のような
           アイコンをクリックします。

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ビューア           すると処理が始まるので、”OK”の表示が出たら、ERDASタスクバーの
<――       ”Vierer” をクリックして先程作成したファイルを開きます。
           下のように画像が表示されると思いますので、これで植生指数の算出は終了です。

 

 

白く表示されているところは植生指数が高く、黒く表示されているところは植生指数が低くなっています。


植生指数

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