プログラミング教育向けJavaライブラリ "Basic Graphics"

"Basic Graphics"とは、一昔前に一世を風靡したコンソールベースのBASIC言語のテキスト描画機能を、Java言語で簡易的に実現したものである。一昔前のパソコン(当時はマイコンと呼ばれていた)には、ほとんど場合、最初からROMにBASIC言語が入っており、これがプログラムを呼び出すOSの役割も果たしていた。BASIC言語とは、もともと教育用に開発されたインタプリタ言語であり、その易しさから今でも利用される言語である。ただし最新のBASIC言語開発環境は、時代のニーズからウィンドウベースのGUIやコンパイル機能なども備わっている。
"Basic Graphics"は教育が目的の簡易的グラフィックスライブラリを目標としているため、あくまでも、描画など簡単に利用出来るための機能しか提供しない。Basic Graphicsは、基本的にウィンドウを一枚作成し、その上で描画を行う。ブラウザ内で動作するアプレットにも対応している。また、簡単な描画機能とイメージ表示機能の他、キーボード入力、マウス入力、サウンド再生機能、音符演奏機能、ネットワーク通信機能、ファイル入出力機能等も備える。
"Basic Graphics"の目標は、学生がJavaの本来のGUI機能であるAWT(Abstract Window Toolkit)やSwing(JFC - Java Foundation Class のGUIコンポーネント)などを利用したオブジェクト指向プログラミングやイベント処理をマスターするまでの間、少しでもプログラミング課題を楽しくすることにある。通常のテキスト出力のJavaプログラムが、たった一行追加するだけで(※1)、ウィンドウプログラムになる。一行追加するだけで、表示色が変えられる。画像も1行で表示できる。音を鳴らすのも一行だけで良い。
また、アルゴリズムの演習手段としてプログラミングを考えた場合、オブジェクト指向プログラミングやイベント処理を必要とせずに簡単な描画が行える"Basic Graphics"ライブラリは、アルゴリズムの結果描画などに有用であると考えられる。
(※1:その他にプログラムで簡単な文字列置換が必要)

"Basic Graphics" の機能詳細については、API レファレンス参照。(2022/5/23版)
Basic Graphicsライブラリのダウンロード basic.jar (2022/5/23版)

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論文



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東京情報大学 総合情報学部 総合情報学科
マッキン ケネス (Kenneth J. Mackin)