Applet利用時のコンストラクタ
Applet(ブラウザの中で動作するJavaプログラム)を利用したい場合、
今までのプログラムに以下の作業を行うだけで実現できる。
- import java.applet.*; の追加
- extends Applet の追加
- main(String[]) から start()への変更
- new BasicGraphics() から new BasicGraphics(Applet) への変更
加えて、以下の環境準備が必要になる。
- 呼び出し用 html ファイルの作成。<applet> タグの利用
アプレット表示に必要な変更
以下のJavaアプリケーション(ブラウザ内でなく、独立して動作するプログラム)
を例に、Javaアプレットへ変更する手順を説明する。
import jp.ac.tuis.basic.*; //import行
public class Hello{ //クラス宣言
public static void main(String[] args){ //main メソッド
//デフォルトコンストラクタ呼び出し
BasicGraphics g = new BasicGraphics();
//文字をウィンドウに表示
g.print("HelloWorld");
}
}
上記のアプレット版は以下になる。
import jp.ac.tuis.basic.*;
import java.applet.*; //import行追加
public class Hello extends Applet{ //クラス継承の変更
public void start(){ //メソッド名変更
//アプレット用コンストラクタ呼び出し
BasicGraphics g = new BasicGraphics(this); //引数にthisを設定
//文字をウィンドウに表示
g.print("HelloWorld");
}
}
アプレット画面表示領域の変更
以下は、アプレットの画面の表示領域(文字数)を 横100文字x縦100文字に変更した場合の例。
BasicGraphics g = new BasicGraphics(100, 100, this);
アプレット文字サイズの変更
以下は、アプレットの画面の表示領域(文字数)を 横100文字x縦100文字に設定し、
フォントサイズを18ポイントに変更した場合の例。
BasicGraphics g = new BasicGraphics(100, 100, 18, this);
アプレット表示用HTML作成
次に、アプレットを読み込むためのHTMLファイル(Webページ)が必要になる。
以下は、アプレットを読み込むためのもっとも単純なHTML記述である。
詳細なAPPLETタグの説明は、WebドキュメントAPPLETタグおよびJarファイルの概要を参照。
その他のアプレット用タグの利用方法についてはAppletviewerのタグおよびJava Plug-in HTML Specificationを参照。
<html>
<body>
<applet code="Hello.class" archive="basic.jar" width=490 height=350 ></applet>
</body>
</html>
上記の width=490 height=350 ではそれぞれアプレットの表示領域の幅と高さを指定している。
先ほどのHello.java をコンパイルした結果の Hello.class ファイル、
上記のhtmlファイル(仮にhello.htmlとする)とbasic.jarを同じディレクトリに入れ、
Webブラウザでhtmlファイル読み込めば、アプレットを実行できる。
なお、配置ディレクトリが ~/public_html のように、Webサーバからアクセスで
きる場所の場合、そのhtmlファイルをアクセスする URL をブラウザ上で入力すれば、
学外からでもアプレットを実行することができる。
※htmlファイル、classファイル、jarファイル、およびディレクトリのアクセス制限が適切である必要がある。
ファイルの場合の例) -rw----r--
ディレクトリの場合の例) drwx-----x
例として、~/public_html にファイルを配置する場合、
ファイル配置は以下のようになる。
~/public_html/Hello.class
~/public_html/hello.html
~/public_html/basic.jar
上記のhello.htmlのサンプル (※ブラウザでJava Appletの実行を有効にする必要がある)