六十余州名所図会 

長門 下の関

(ながと しものせき)

歌川広重 安政三年三月(1856.3)刊

 

 長門国(ながとのくに:山口県西部)下関は、西回り廻船の中継港としてにぎわった。図中の船舶は、菱形模様がないことから樽廻船である。江戸末期には、荷待ちの時間が多いなどサービスの悪い菱垣廻船の独占市場がくずれ、即応性の高い樽廻船が主流となってきた。樽廻船へ渡ろうとする遊女を運ぶ小舟が、当時の廻船業の盛況さを示している。

 

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学校法人東京農業大学・東京情報大学

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